リスボン グルメ案内:エッグタルトから干しダラまで

公開日: 読了目安 8 分リスボン

目次
  1. リスボン料理の基本
  2. まずは甘いもの:ベレンとマンテイガリア
  3. 魚介は、いつも満席のビアホールで
  4. 2つの市場、2つの雰囲気
  5. 小さなバー:ジンジーニャ、缶詰、コーヒー
  6. 座ってゆっくり夕食を
  7. 食べ歩きの1日を組み立てる
  8. 食事を旅程に組み込む

リスボンで何を食べるか迷ったら、朝は焼きたてのパステル・デ・ナタ、昼は魚介か干しダラ、午後はカウンターで立ち飲みのさくらんぼ酒、夜は小さな居酒屋、という流れがおすすめです。名店どうしが近くに集まっているので、この全部を1日で味わうことができます。

リスボン料理の基本

ポルトガル料理は海とパンと甘いお菓子が土台です。魚は塩とオリーブオイルだけで焼くことが多く、干しダラ(バカリャウ)は数えきれないほどの料理に使われ、菓子パンは朝食にも、おやつにも、デザートにもなります。肉料理もあり、素朴なサンドイッチや煮込みで出てきますが、初めての旅行なら水辺の味を軸にすると組み立てやすいでしょう。

食事の時間帯は日本と少し違います。朝は軽く、コーヒーと甘いものだけ。昼食が一日のメインという人も多く、地元の食堂の日替わりランチは手頃なことがよくあります。夕食は北ヨーロッパより遅く始まり、18時にはがらがらだった店が21時には満席ということも。営業日や時間は季節によって変わるので、店を軸に一日を組む前に必ず確認してください。

まずは甘いもの:ベレンとマンテイガリア

多くの人がこれを目当てに訪れるのがパステル・デ・ナタです。表面にほんのり焦げ目のついたカスタードを、サクサクのパイ生地で包んだ小さなタルトで、温かいうちにシナモンと、お好みで粉砂糖をかけて食べます。パステイス・デ・ベレンは1837年から秘伝のレシピで焼き続けており、ジェロニモス修道院の近くにあるので、ベレンの朝の始まりにぴったりです。歩道の行列にひるんだら、店内の座席ホールへ。そちらのほうが早く入れることがよくあります。

中心部で覚えておきたいもう一軒がマンテイガリアです。小さなパン屋で、タルトは焼き上がるたびに並び、熱々のままカウンター越しに渡されます。生地の層の軽さがはっきり感じられます。両方で1つずつ食べれば、地元でよく交わされる「どちらが上か」論争に参加する資格ができるでしょう。ナタだけで終わらず、街のパン屋の菓子パンや塩味のパイも安くて、2回目の朝食に向いています。

魚介は、いつも満席のビアホールで

貝や甲殻類なら、多くの旅行者がセルヴェジャリア・ラミロに行き着きます。新鮮な魚介と、締めに食べる小さなステーキサンドで知られる、いつも混んでいるビアホールです。予約は不可なので、早めに行って番号札を取り、気長に待ちましょう。注文は1皿ずつ、または重さ単位で。今日いちばん新鮮なものを店員に尋ね、みんなで取り分けるのがコツです。各自が大皿を頼むと会計がすぐふくらみます。にぎやかで明るく、気取りがない。それが魅力です。

もっと落ち着いて魚を食べたいなら、路地裏で手書きメニューのグリル店を探し、その日に入った魚を頼んでください。定番は、特に暖かい季節の、イワシの塩焼き。ゆでたジャガイモとトマトサラダがあれば十分です。価格や品ぞろえは漁と季節で変わるので、ネットで見たメニューは目安と考えてください。

2つの市場、2つの雰囲気

タイムアウト・マーケット・リスボンはリベイラ市場の中にあり、数十人の有名シェフの店が1つの屋根の下に集まっています。料理のジャンルで意見が割れるグループには最初の1軒として便利で、それぞれ別のカウンターで注文し、長いテーブルで合流できます。昼の混雑を避けるには12時前に着くのがコツ。静かな食事の場ではなく、食べ比べの場と考えましょう。

まったく違う空気を味わうならカンポ・デ・オウリケ市場へ。地元の住民が買い物をする街の市場で、本館の周りに飲食の屋台が並びます。観光客向けの市場よりも価格が低めなことが多く、客層はほとんど地元の人です。市場で街を読み解くのが好きなら、別の港町を同じ視点でたどったバルセロナのグルメ案内も参考になります。

小さなバー:ジンジーニャ、缶詰、コーヒー

ア・ジンジーニャは、1840年からジンジャ(酸味のあるさくらんぼのリキュール)を出している、立ち飲みの小さなバーです。カウンターで頼み、歩道で飲んで、5分で終わります。グラスにさくらんぼを入れてほしければ「com elas」と言い、種をかみたくなければ何も言いません。度数は強めなので、昼前なら1杯で十分です。

ソル・エ・ペスカは元釣り具店という変わったバーで、今はパンとワインに合わせて魚の缶詰を出しています。聞くと奇妙ですが、食べればわかります。ポルトガルの缶詰は誇れる名産品で、イワシやツナ、サバの皿にいいパンと白ワインが付けば、立派なつまみです。夏は通りのテーブルがすぐ埋まるので、早めに行くか少し待つつもりで。

シアードにあるカフェ・ア・ブラジレイラは1905年に開業し、長く画家や詩人のたまり場でした。地元のエスプレッソ「ビッカ」はカウンターで飲むとテラスより安く済みます。急がず、景色代を払ってもいいなら、人間観察にはテラスが向いています。

座ってゆっくり夕食を

タベルナ・ダ・ルア・ダス・フローレスは、毎日変わる黒板の短いメニューから小皿料理を選ぶ、居心地のよい居酒屋です。テーブル数が非常に少ないので、夜は予約をして、1人ずつ前菜とメインを頼むのではなく、何皿かをシェアしましょう。黒板に分からない料理名があれば、店員に説明してもらってください。

ワインにも触れておきます。ポルトガルは産地ごとに白も赤もまったく違う個性があり、魚介にヴィーニョ・ヴェルデを1杯合わせるのは定番の組み合わせです。詳しくなくても大丈夫。食べるものを伝えて、グラスで勧めてもらいましょう。

食べ歩きの1日を組み立てる

移動を減らす実用的な順番は次のとおりです。ベレンでタルトとコーヒーから始め、お腹がすくまで近くの建造物を見学。路面電車か列車で中心部に戻り、遅めの昼食をどちらかの市場で。午後はシアードとバイシャをのんびり歩き、ジンジーニャとビッカの休憩を挟み、夜は魚介か居酒屋で締めます。食事が大きな見どころの間にどう収まるかは、リスボン3日間モデルコースで確かめられます。

  • タルトがいちばん新鮮な朝のうちにパン屋へ行く。
  • タベルナ・ダ・ルア・ダス・フローレスは予約を、セルヴェジャリア・ラミロは早めに並ぶ。
  • メインの食事を昼にすると、値段が抑えられて待ち時間も短い。
  • 小さな店は週に1日休むことが多いので、営業日を確認する。
  • 立ち飲みバーや小さなカフェ用に小銭を持っておく。

ベジタリアンの場合、ほかのヨーロッパの首都より少し工夫が必要ですが、市場の屋台、パン屋、缶詰バーなど選べる場所はあります。スープや煮込みは肉や魚のだしが基本のことが多いので、丁寧に尋ねましょう。アレルギーがある人は、菓子やソースの材料を店員に直接確認してください。

食事を旅程に組み込む

食事は、観光の合間に押し込むより、ルートの一部にしたほうが楽しめます。リスボンのグルメページのリストから、食欲に合う2~3軒を選び、その日の残りを組み立ててください。リスボンの日別プランを使えば、歩きやすい順番に並べてくれるので、ちょうどいい時間にちょうどいい地区で食べられ、電車や行列に費やす時間も減らせます。

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