ハノイの屋台グルメ案内:フォー・ブンチャー・エッグコーヒー
目次
ハノイで初めて食べ歩きをするなら、地元の人の一日の流れに合わせるのがいちばん確実です。朝は牛肉のフォー、昼は炭火焼きの豚肉をのせたブンチャー、午後はエッグコーヒーで一息つき、夜は魚料理を食べてから、旧市街の路上で冷たい生ビールを一杯。この順番で回れば、胃袋に無理なく五、六種類の名物を味わえます。ここでは、その一日を実在のお店とともに紹介します。
ハノイの食べ方の基本
ハノイの屋台や食堂は、一つの料理だけを何十年も作り続けているところが多く、一軒で何品も頼むという文化はあまりありません。一食につき一品を食べて、次の店へ移動する。これが地元流の食べ歩きです。テーブルにはハーブ、ライム、唐辛子、魚醤が置かれていることが多く、好みで足して構いません。
旧市街は道が狭く、バイクが絶え間なく走っています。道を渡るときは立ち止まらず、一定のペースでゆっくり進むのがコツです。観光との組み合わせは、ハノイ2日間のモデルコースに食事の場所を含めて紹介しているので、あわせて参考にしてください。
朝:Phở Gia Truyền Bát Đàn の牛肉フォー
ハノイの顔といえばフォー(phở)です。Phở Gia Truyền Bát Đàn は数十年続く老舗で、朝になると牛肉フォーを求める行列ができることで知られています。スープは澄んでいて重たくなく、肉は生と火が通ったものを選べます。人気店なので、混み合う前の早い時間に訪れるのがおすすめです。
食べ方のコツは、最初に何も足さずにスープを一口味わうことです。そのあとでライムや唐辛子を加え、お好みで酢やニンニクを足します。最初から全部入れてしまうと、せっかくの出汁の風味がわからなくなります。
昼:ブンチャーと Bún Chả Hương Liên
昼食の主役はブンチャー(bún chả)です。炭火で焼いた豚肉を、甘酸っぱいタレに浸し、米麺と生野菜、ハーブと一緒に食べます。Bún Chả Hương Liên はオバマ元米大統領が食事をした店として有名ですが、もともと地元の人に愛されてきた麺料理の店です。
麺とハーブをタレにくぐらせて、肉と一緒に口に運ぶのが基本です。正午前後は混雑するので、少し時間をずらすと落ち着いて食べられます。揚げ春巻きなどの追加は別料金のことがあるため、注文前にメニューの表示を確認しましょう。
軽食:おこわとバインミー
ちょっと小腹を満たしたいときは、Xôi Yến のおこわ(xôi)が向いています。もちもちのもち米に、きのこ、揚げエシャロット、肉がのった温かい一杯で、朝食にも歩き疲れた午後にもぴったりです。量はしっかりあるので、二人で分けて飲み物を添えるくらいがちょうど良いでしょう。
バインミー(bánh mì)はフランス統治時代の影響を受けたサンドイッチですが、今ではすっかりベトナム風になっています。Bánh Mì 25 はパリッとしたパンにパテ、肉、ハーブを詰めた、手早く安く食べられる一品です。歩きながらでも食べられますが、具がこぼれやすいのでナプキンを用意しておくと安心です。
午後:エッグコーヒーと市場めぐり
エッグコーヒー(cà phê trứng)は、濃いコーヒーの上に卵黄を泡立てた甘いクリームをのせた飲み物で、ラテというより温かいデザートに近い味です。Cà Phê Giảng は発祥の店とされ、細い階段を上がった奥にあります。Café Đinh も歴史あるカフェで、湖を見下ろすバルコニー席があり、のんびり三十分ほど過ごすのに向いています。
コーヒーのあとは、旧市街最大の屋内市場 Đồng Xuân Market へ。乾物や布地が中心ですが、屋台も並んでいるので、歩きながらつまむ楽しみがあります。店の配置や営業時間は変わるため、決まった目的地というより散策の場所として考えると良いでしょう。同じ東南アジアでも食の雰囲気が違う街との比較には、バンコクのグルメガイドも役立ちます。
夜:チャーカーとタヒエンのビアホイ
夕食には Chả Cá Thăng Long がおすすめです。魚の切り身をディルとターメリックで味付けし、テーブルの上で炒めながら、米麺、ピーナッツ、ハーブと一緒に食べるハノイの代表料理です。軽食というよりしっかりした食事なので、何人かで分け合うのに向いています。
食後は Tạ Hiện 通り周辺でビアホイ(bia hơi)を。その日に醸造して早く飲み切る生ビールで、値段がとても安く、小さなプラスチックの椅子に座って楽しみます。夜遅くまでにぎやかなので、貴重品には気を配り、翌日も食べ歩きをするつもりで飲み過ぎないようにしましょう。
食べ歩きのちょっとしたコツ
- 地元の人が多く、回転の速い店を選ぶと食材が新しいことが多いです。
- 小額の現金を用意しておくと、カードが使えない屋台でも困りません。
- お腹が弱い人は、熱々の加熱料理を選び、飲み水はボトルか沸かしたものにしましょう。
- アレルギーがある場合は、魚醤やピーナッツが多用されるため、事前に紙などで伝えておくと安心です。
- 売り切れ次第閉まる店も多いので、営業時間は現地で確認してください。
一日の流れをまとめると、朝は Bát Đàn のフォー、昼は Hương Liên のブンチャー、午後は Café Đinh か Cà Phê Giảng でエッグコーヒー、合間にバインミーかおこわを挟み、夜は Chả Cá Thăng Long、締めに Tạ Hiện のビアホイという順番です。量が多いので、同行者とシェアしながら進めてください。ほかの店はハノイのグルメ特集で探せますし、滞在エリアに合わせて回るならハノイの日別プランを使うと便利です。